■自衛官の3割が退官日に昇進

防衛庁が、定年退職する自衛官を退職日に1階級昇進させる特別昇任制度を設け、退職金をかさ上げ支給していたことがわかった。
対象は退職者の30~40%に上り、そのために2003年度は17億円余りの税金が余分に支出されていた。
国家公務員一般職の退職時の「特別昇給制度」は昨年、「お手盛り」批判を受けて全面廃止されたが、自衛官の特別昇任については財務省も実態を把握していなかったといい、「今後見直す必要がある」としている。
防衛庁によると、退職当日の昇進は、「自衛官の昇任に関する訓令」に基づくもので、公務で死亡するなどした場合のほか、「退職者のうち勤務成績が優良な者」を特別昇任の対象としている。
さらに、この資格要件として、昇任前の階級で一定年数を勤務していることや、勤務評定がA~Eの各段階のうち「Cの上」以上であることなどが定められている。
同庁によると、2003年度、陸海空自衛隊を定年退職した自衛官は計約1万4000人だったが、このうち、「勤務成績が優良」との理由で退職日に1階級昇進したのは、全体の約34%に当たる約4800人。
退職金は、1人平均35万円程度増額されていた。
自衛官の階級は、下位から3士、2士、1士、士長、3曹、2曹、1曹、曹長、准尉、3尉、2尉、1尉、3佐、2佐、1佐、将補、将の17階級に分かれる。
3尉以上が幹部とされるが、「勤務成績が優良」として特別昇任する自衛官の4分の3はそれより下の階級だという。
退職者全体に占める昇進者の割合は例年、3割を超え、2001年度は約34%、2002年度は約36%。
2004年度は約30%だった。
防衛庁人事教育局は「能力はあるが、定員に空きがなくて昇進できなかった人の功労に報いるため行っている。自衛官にとって、階級は単なる役職と違い名誉の称号であり、退職後のOB同士の人間関係などにも影響がある。退職金の増額につながるが、自衛官は事務官より定年が5、6年早いという背景事情もある」と説明している。
公務員の給与制度を巡っては、退職の際に基本給を上げる「退職時特別昇給」が長年にわたり、多くの国家公務員や地方公務員に適用されていたが、人事院は昨年5月から、この制度を国家公務員の一般職で全面的に廃止し、地方自治体にも廃止を求めた。
国家公務員の特別職である自衛官は人事院の直接の管理対象ではないが、同様の特別昇給制度があり、特別昇任と合わせ二重に適用される退職者もいた。
しかし、退職時の特別昇給については、一般職と同時に廃止となっていた。

user.png 情報管理課 time.png 2005/09/17(Sat) 08:29 Home No.2019
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