■小泉首相が5度目の靖国参拝

小泉首相は17日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。
首相は就任以来、年1回の参拝を事実上の公約としており、今回が5回目。
内閣の最重要課題である郵政民営化関連法が14日に成立したことを踏まえ、17日からの靖国神社の秋季例大祭に合わせて参拝に踏み切った。
首相は、本殿には昇らずに拝殿前の参拝にとどめ、記帳もしなかった。
国内外の批判などに配慮し、「私的参拝」の色彩を強めたと見られる。
しかし、靖国参拝中止を求めてきた中国、韓国は強く反発しており、今後の外交日程にも影響が出そうだ。
グレーの背広姿の小泉首相は午前10時過ぎ、公用車で靖国神社に到着した。
同12分ごろ、拝殿の前で一礼した後、さい銭箱にお金を入れ、30秒間ほど手を合わせた後、再び一礼した。
献花料や玉ぐし料は出さなかった。
過去4回の参拝は、モーニングか羽織はかま姿で、本殿に昇って祭壇に一礼していた。
「内閣総理大臣 小泉純一郎」と記帳し、私費で献花料も納めていた。
従来の参拝形式を変更したのは、「公式参拝」との批判をかわす狙いなどがあると見られる。
首相の靖国参拝について、大阪高裁は9月30日、「職務行為で、憲法で禁止された宗教的活動にあたる」として違憲と判断した。
一方、東京高裁は同月29日に「私的行為」として憲法判断をしないなど、司法の判断は分かれている。
首相が秋に参拝したのは初めて。
靖国神社側は「歴代首相は例大祭中に参拝している」として、17~20日の秋季例大祭中に参拝するよう求めていた。
小泉首相は17日昼の政府・与党連絡会議で、「内閣総理大臣・小泉純一郎としてではなく、一国民として心を込めて参拝した。2度と戦争を起こしてはならないという不戦の決意で祈った。今日の日本があるのは、心ならずも戦場で散られた皆さんのお陰だという気持ちだ」と語った。
中韓両国との関係に関しては「アジア諸国との関係は未来志向で進めたい」と述べた。
細田官房長官は17日の記者会見で、周辺国への事前連絡については「ないと理解してほしい」と述べた。
首相は2001年4月の自民党総裁選で、終戦記念日の8月15日の靖国参拝を公約した。
しかし、同年は、外交関係に配慮し、参拝日を8月13日に繰り上げた。
その後、2002年は4月21日、2003年は1月14日、2004年は1月1日にそれぞれ参拝した。
首相は、今年の靖国参拝について「適切に判断する」と語っていた。
これに対し、中国の胡錦濤国家主席や韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は再三、首相に参拝中止を求めていた。

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